特定技能「外食業分野」受入れ上限の運用開始|2026年5月19日公表の審査状況も解説

2026年5月更新|特定技能・外食業分野・受入れ上限

特定技能「外食業分野」受入れ上限の運用開始|2026年5月19日公表の審査状況も解説

特定技能1号「外食業分野」では、受入れ見込数を踏まえ、COE申請、変更申請、更新申請の取扱いが通常時と異なっています。外食業で外国人材を受け入れる企業・本人・登録支援機関は、申請類型ごとの違いを確認する必要があります。

出入国在留管理庁は、特定技能1号「外食業分野」について、受入れ見込数を踏まえた運用を公表しています。外食業分野では、特定技能1号の在留者数が受入れ見込数に近づいていることから、COE申請や変更申請について通常時と異なる取扱いが示されています。

さらに、2026年5月19日には、外食業分野の在留諸申請について、現在の審査状況が公表されました。この記事では、COE申請、在留資格変更許可申請、外食業分野内での転職、在留期間更新許可申請について、実務上の注意点を整理します。

この記事のポイント:外食業分野の特定技能1号では、海外から新たに呼び寄せるCOE申請、国内在留者の変更申請、外食業分野内転職、更新申請で取扱いが異なります。「外食業の特定技能だから全部止まっている」又は「更新なら必ず大丈夫」と単純に考えるのは危険です。

何が起きているのか

外食業分野における特定技能1号の在留者数は、2026年2月末時点で約4万6千人とされ、受入れ見込数である5万人を超えることが見込まれる状況と説明されています。

そのため、受入れ見込数を受入れの上限として運用する観点から、外食業分野の特定技能1号に係る在留諸申請について、COE申請の不交付、変更申請の原則不許可、例外類型の審査、更新申請の通常審査など、申請類型ごとの対応が示されています。

申請類型ごとの基本的な取扱い

申請類型 基本的な取扱い 実務上の注意点
在留資格認定証明書交付申請(COE) 2026年4月13日以降に受理された申請は、不交付とされています。 海外から新たに外食業分野の特定技能1号として呼び寄せる計画は、原則として見直しが必要です。
在留資格変更許可申請 2026年4月13日以降に受理された申請は、原則として不許可とされています。 ただし、外食業分野内の転職、技能実習からの移行、特定活動からの移行など、例外的に審査対象となる類型があります。
外食業分野内での転職 外食業分野で特定技能1号として在留する方からの転職等に伴う申請は、通常どおり審査対象とされています。 転職先の受入体制、雇用条件、支援計画、届出状況、本人の活動実態の確認が重要です。
在留期間更新許可申請 通常どおり審査するとされています。 更新申請であっても、活動実態、雇用継続、納税、社会保険、支援実施状況、届出状況は通常どおり確認されます。
Restaurant kitchen staff working together in a professional food service workplace

外食業分野では、調理、接客、店舗管理などの現場で外国人材の活用が進んでいますが、受入れ上限の運用により申請類型ごとの確認が重要になっています。

2026年5月19日公表の審査状況

2026年5月19日、出入国在留管理庁は、特定技能1号「外食業分野」の在留諸申請について、現在の審査状況を公表しました。

まず、在留資格認定証明書交付申請、いわゆるCOE申請については、交付停止中とされています。海外から新たに外食業分野の特定技能1号として呼び寄せる案件では、この点が最も大きな制約になります。

一方で、在留資格変更許可申請については、すべてが一律に停止されているわけではありません。技能実習「医療・福祉施設給食製造作業」からの変更申請、外食業分野に係る特定活動(特定技能1号移行準備)からの変更申請、外食業分野内での転職に伴う変更申請について、それぞれ対象となる範囲が示されています。

申請類型 2026年5月19日時点の審査状況 確認すべきポイント
COE申請 交付停止中 海外から新規に呼び寄せる案件では、外食業分野以外の可能性、時期の見直し、採用計画の再検討が必要です。
技能実習「医療・福祉施設給食製造作業」からの変更申請 受付日が令和8年4月12日までの申請について、通常どおり審査終了次第許可 受付日が重要です。本人の技能実習職種、修了状況、受付日を確認する必要があります。
外食業分野の特定活動(特定技能1号移行準備)からの変更申請 当該特定活動に係る初回の変更申請の受付日が令和8年2月11日までの申請について、通常どおり審査終了次第許可 現在の在留資格名だけでなく、特定活動に係る初回受付日を確認する必要があります。
特定技能1号(外食業分野)からの変更申請、すなわち外食業分野内での転職 すべての申請が対象 転職先の受入体制、雇用条件、支援計画、届出状況、本人の在留状況を通常どおり確認する必要があります。
在留期間更新許可申請 通常どおり順次審査終了次第許可 更新申請であっても、勤務実態、納税、社会保険、支援実施状況、届出状況は通常どおり審査対象です。

交付・許可停止中でも注意すべきこと

交付・許可停止中であっても、提出書類の修正又は追加提出を求められる場合があります。したがって、申請中の案件では、停止中だから何もしなくてよいと考えるのではなく、入管からの連絡や追加資料依頼に対応できる状態を維持する必要があります。

また、受入れ見込数の範囲内で受付日順に交付又は許可されることが基本とされていますが、申請内容や提出書類の状況により、順番が前後する場合があります。単純に「受付日が早いから必ず先に許可される」と説明するのは避けるべきです。

在留期限に注意:順番が到来する前に在留期間を満了する見込みの申請については、不法残留を防ぐため、特定活動(特定技能1号準備)(外食業分野)への在留資格変更許可申請又は同在留資格の在留期間更新許可申請への申請内容変更申出を案内される場合があります。

外食業分野内での転職は可能か

5月19日公表の審査状況では、特定技能1号(外食業分野)からの変更申請、つまり外食業分野内での転職については、すべての申請が対象とされています。

もっとも、これは無条件に許可されるという意味ではありません。転職先の受入れ機関が特定技能所属機関として適切に受け入れられるか、雇用契約の内容が適正か、支援計画が整っているか、本人の在留状況に問題がないかを確認する必要があります。

Restaurant staff using a POS system for food service operations and workplace management

外食業分野では、店舗運営、接客、調理、管理業務を含め、受入れ機関側の体制確認が重要です。

更新申請なら問題ないのか

在留期間更新許可申請については、通常どおり順次審査終了次第許可されるとされています。

ただし、更新申請だからといって、当然に許可されるわけではありません。実際に外食業分野の業務に従事しているか、報酬額が適切か、税金・社会保険に問題がないか、受入れ機関や登録支援機関の届出・支援実施状況に問題がないかなどは、通常どおり確認されます。

企業・登録支援機関が確認すべきこと

外食業分野で特定技能外国人を受け入れる企業や登録支援機関は、次の点を確認する必要があります。

  • 現在の申請がCOE申請、変更申請、転職に伴う申請、更新申請のどれに当たるか
  • 受付日がいつか
  • 本人の現在の在留資格と在留期限
  • 技能実習からの移行か、特定活動からの移行か、外食業分野内転職か
  • 在留期限が近い場合、特定活動への申請内容変更申出が必要になる可能性があるか
  • 受入れ機関の届出、支援計画、支援実施状況に不備がないか

実務上のポイント:外食業分野の特定技能では、「申請できるか」だけでなく、「どの申請類型か」「受付日はいつか」「在留期限までにどう動くか」が重要です。特に在留期限が近い案件では、結果待ちだけでなく、特定活動への申請内容変更申出の可能性も含めて確認する必要があります。

公式情報の確認

本記事は、出入国在留管理庁の公表情報をもとに作成しています。実際の申請では、必ず最新の公式情報、地方出入国在留管理局からの案内、個別案件の受付日・在留期限・提出資料を確認してください。

外食業分野の特定技能についてご相談ください

外食業分野の特定技能について、COE申請、変更申請、外食業分野内転職、更新申請、特定活動への申請内容変更申出など、どの手続が可能かは、受付日、現在の在留資格、在留期限、受入れ機関の状況によって異なります。

トミーズリーガルサービス行政書士事務所では、特定技能「外食業分野」の最新運用を踏まえ、申請可能性の確認、必要書類の整理、受入れ企業側の実務対応についてご相談を承っております。

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