特定技能1号から2号へ【2026年8月版】|対象分野・試験・実務経験・企業側チェック
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この記事の結論: 特定技能2号は、特定技能1号で5年間働けば自動的に移行できる在留資格ではありません。 現在の分野・業務区分が2号の対象か、分野別の試験・実務経験・職務内容・日本語要件を満たすか、受入機関に法令違反や届出漏れがないかを、1号の早い段階から確認する必要があります。
1.まず押さえるべき3つのポイント
特定技能全体の分野数と、実際に2号へ移行できる分野・業務区分は同じではありません。現在の分野名だけでなく、本人が従事する具体的な業務区分まで確認します。
2号では分野別の評価試験等に加え、実務経験や指導・管理を含む職務経験が問題になります。漁業・外食業など、日本語能力要件が設定される分野にも注意が必要です。
雇用契約、報酬、社会保険、税、労働法令、入管届出、協議会、分野別基準など、受入機関側の適正性も確認されます。
2.特定技能1号と2号の違い
特定技能1号は、特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。 特定技能2号は、同じく特定産業分野に属する業務のうち、熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。
2号の大きな特徴は、更新により長期就労を見込みやすいこと、要件を満たせば配偶者・子の帯同が可能になること、1号特定技能外国人支援計画の対象外になることです。 ただし、2号になっても、適正な雇用契約、報酬、入管届出、税・社会保険、分野別基準への対応が不要になるわけではありません。
| 項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 技能水準 | 相当程度の知識又は経験を必要とする技能 | 熟練した技能 |
| 在留期間 | 通算在留期間に原則上限あり | 更新により長期就労を見込める |
| 家族帯同 | 原則として認められない | 要件を満たせば配偶者・子の帯同が可能 |
| 支援計画 | 1号特定技能外国人支援計画が必要 | 1号支援計画の対象外 |
| 実務上の役割 | 人手不足分野における即戦力人材 | 熟練人材・中核人材としての役割が重要 |
3.2026年の19分野と2号対象範囲は同じではない
2026年の特定技能制度では、特定産業分野が19分野として整理されています。 ただし、「特定技能が19分野になった」ことと、「19分野のすべてで、すぐに1号から2号へ移行できる」ことは同じではありません。
新たに追加された分野・業務区分には、省令等の施行、試験制度、申請書類、分野別運用要領の準備状況を確認すべきものがあります。 また、同じ分野名でも、2号の対象となる業務区分、職務内容、試験、必要な実務経験が限定されることがあります。
実務上の注意:会社が特定技能外国人を受け入れていることと、その外国人が2号へ進めることは別問題です。分野別運用方針、業務区分、2号評価試験等の実施要領、本人の実際の職務内容を個別に確認してください。
- 現在の分野と業務区分が、2号の対象として運用されているか。
- 必要な2号評価試験、技能検定その他の確認方法が整備されているか。
- 試験の受験資格として必要な実務経験や役割を満たしているか。
- 実際の職務が、2号で予定される熟練業務・指導業務・管理業務に合っているか。
- 新規分野の場合、申請受付・試験・運用開始の最新状況を確認したか。
4.2号評価試験だけで決まるわけではない
特定技能2号では、分野ごとに定められた2号評価試験、技能検定その他の方法により、熟練した技能を確認します。 しかし、試験合格だけで、すべての申請要件を満たすとは限りません。
分野によっては、一定年数の実務経験、複数の作業員への指導、工程管理、品質管理、安全管理、店舗管理などの経験が必要になります。 受験資格と在留資格申請の要件は、必ずしも完全に同じではないため、試験実施要領と分野別運用要領の両方を確認することが重要です。
最新の2号試験予定、実施要領、申込条件、合格証明書の有効性を確認します。
必要年数、担当業務、指導経験、管理経験などを証明できる資料を整理します。
雇用条件書や求人票だけでなく、実際の現場業務が2号対象業務に合っているか確認します。
5.2号でも日本語能力要件が問題になる分野がある
「特定技能2号では日本語試験が一切不要」と一律に考えるのは適切ではありません。 分野別基準によって扱いが異なり、入管庁の制度説明資料では、漁業分野及び外食業分野の2号について日本語能力試験N3以上が必要と整理されています。
日本語要件は、制度改正や分野別の試験実施要領により更新される可能性があります。 本人の分野・業務区分について、申請時点の最新資料を確認してください。
6.特定技能2号へ向けたロードマップ
2号への移行は、1号の通算在留期間の上限が近づいてから考えるのではなく、試験日程や実務経験を逆算して早い段階から準備します。
- 現在の特定技能分野・業務区分を確認する。
- その分野・業務区分で2号の受入れが開始されているか確認する。
- 最新の2号評価試験等の予定・実施要領・受験資格を確認する。
- 必要な実務経験、指導経験、管理経験を在職中から記録する。
- 日本語能力要件の有無と必要水準を確認する。
- 会社側の雇用契約、報酬、税・社会保険、労働法令、入管届出を点検する。
- 家族帯同を希望する場合、配偶者・子の資料、収入、住居を整理する。
- 在留期限から逆算して、受験・申請・追加資料対応の時期を決める。
7.1号期間中に記録しておくべきこと
2号では、日々の業務でどのような技能と経験を積み、どのような役割を担ってきたかを説明できることが重要です。 後から記憶だけで説明するのではなく、会社側でも継続的に記録を残してください。
担当業務、使用機械、作業工程、品質管理、安全管理、指導補助、リーダー業務などを記録します。
雇用契約、勤務表、賃金台帳、出勤簿、社会保険、税務資料との整合性を確認します。
上司の評価、業務担当範囲、現場での役割、今後の配置予定を説明できるようにします。
8.企業側が整えるべきこと
特定技能2号への移行は、本人だけの問題ではありません。受入機関の雇用管理、届出、法令遵守、賃金、社会保険、分野別基準への対応も重要です。
- 特定技能雇用契約が適正であること。
- 報酬額が日本人と同等以上であること。
- 社会保険、労働保険、税務、労働法令に問題がないこと。
- 随時届出・定期届出を適正に行っていること。
- 分野別協議会、上乗せ基準、分野別運用方針に対応していること。
- 本人の実際の職務が2号対象業務に合っていること。
- 試験・実務経験を証明する資料を保管していること。
- 家族帯同予定がある場合、給与・住居・生活設計を確認していること。
9.家族帯同を見据える場合
特定技能2号では、要件を満たせば配偶者・子の帯同が可能です。ただし、2号への変更許可だけで家族が自動的に在留できるわけではありません。 家族についても、原則として在留資格認定証明書交付申請又は在留資格変更許可申請等が必要になります。
| 確認項目 | 実務上の注意点 |
|---|---|
| 配偶者・子の資料 | 婚姻証明書、出生証明書、パスポート、翻訳文などを早めに確認します。 |
| 収入・扶養 | 本人の収入で家族が安定して生活できるか、扶養関係を説明できるか確認します。 |
| 住居 | 家族で生活できる住居、契約、住所、学校・保育等の環境を確認します。 |
| 将来設計 | 長期就労、更新、永住可能性、家族の生活設計を含めて整理します。 |
10.よくある誤解
Q1.特定技能1号で5年働けば、自動的に2号になりますか?
いいえ。自動移行ではありません。2号対象分野・業務区分か、試験等に合格しているか、必要な実務経験や日本語要件を満たすか、受入機関側に問題がないかを確認する必要があります。
Q2.2号試験に合格すれば、必ず変更許可されますか?
いいえ。試験合格は重要な要件の一つですが、実際の職務内容、実務経験、雇用契約、報酬、本人の在留状況、受入機関の適正性なども確認されます。
Q3.2号になれば、支援は不要ですか?
1号特定技能外国人支援計画の対象外になります。ただし、雇用管理、労働条件、税・社会保険、入管届出、家族の生活、長期定着について会社が確認すべき事項は残ります。
Q4.特定技能2号なら永住者になれますか?
2号は長期就労を見据えやすい在留資格ですが、永住許可が自動的に認められるわけではありません。収入、納税、年金、健康保険、素行、在留年数、家族状況などを別途確認します。
Q5.登録支援機関は2号でも必要ですか?
2号は1号支援計画の対象外です。ただし、受入企業が制度管理、届出、家族帯同、長期定着について登録支援機関、行政書士、社会保険労務士等へ相談することは実務上有益です。
11.当事務所のサポート
トミーズリーガルサービス行政書士事務所では、特定技能1号の受入れ、在留期間更新、2号移行可能性の確認、登録支援機関業務、企業側の届出・管理フロー整備をサポートしています。
- 特定技能1号から2号への移行可能性チェック。
- 分野別運用方針、試験制度、業務区分、日本語要件の確認。
- 本人の実務経験、職務内容、在留期限の整理。
- 受入機関の雇用契約、報酬、届出、社会保険、税務資料の確認。
- 家族帯同を見据えた資料整理。
- 登録支援機関としての1号支援・管理体制の整備。
- 日本語・英語での本人、企業、海外関係者との連絡文作成。
特定技能2号移行・登録支援機関業務のご相談
特定技能2号を目指す場合、本人の努力だけでなく、会社側の制度理解と資料管理が重要です。1号の在留期限が近づいてからではなく、早い段階でロードマップを作成しましょう。
- 出入国在留管理庁|特定技能制度
- 出入国在留管理庁|特定技能に係る試験関係
- 出入国在留管理庁|基本方針・分野別運用方針・運用要領
- 出入国在留管理庁|特定技能2号の各分野の仕事内容
- 出入国在留管理庁|2026年4月1日以降の特定技能オンライン申請
本記事は、2026年8月9日時点で公表されている情報をもとに、行政書士実務上の注意点を整理した一般的な情報です。 要件や必要書類は、分野、業務区分、試験制度、実務経験、日本語要件、雇用条件、受入機関の届出・法令遵守状況、本人の個別事情により異なります。 実際の受験・申請前には、必ず最新の公式情報を確認してください。
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