永住申請に「厚生年金30年」が必要になる?2026年10月最終ガイドラインと適用時期
PERMANENT RESIDENCE POLICY CHECK
永住申請に「厚生年金30年」が必要になる?2026年10月最終ガイドラインと適用時期
「永住申請に年金30年加入が一律必須となる」と決まったわけではありません。2026年10月1日の最終ガイドラインは、将来の所得・資産や年金等による安定した生活の見通しを審査する基準を示しています。適用時期は申請日によって異なります。本記事の8月時点の検討情報と、現在の最終基準を区別してご案内します。
「永住申請に年金30年加入が一律必須となる」と決まったわけではありません。2026年10月1日の最終ガイドラインは、将来の所得・資産や年金等による安定した生活の見通しを審査する基準を示しています。適用時期は申請日によって異なります。本記事の8月時点の検討情報と、現在の最終基準を区別してご案内します。
1.「30年間加入」と年金の参照水準は違います
最終ガイドライン第2の4(3)は、申請時点の年齢、加入対象期間の加入状況、働き方、加入期間、その期間の平均年収、現在の年収等から、将来受給できる年金の見込額を評価する考え方を示しています。
参照するのは、一定の年収水準で30年間働き、その間厚生年金に加入した場合の将来の年金水準です。申請時点で全員に実際の30年間の加入歴を求めるという意味ではありません。国民年金と厚生年金の加入記録、将来の受給見込み、本人の年齢を分けて確認してください。
2.安定生計の資料と将来の見通し
将来の年金受給見込額が参照水準に達しない場合には、不足する生活資金を補填できる金融資産の保有も評価されます。年齢による考慮、配偶者がいる場合の世帯単位の評価も定められています。金融資産を保有するだけで、収入を含む他の要件を当然に満たすという意味ではありません。
加入記録・年金見込額を確認できる資料、本人・配偶者の収入資料、保有する金融資産の資料、扶養関係、将来の生活見通しを整理します。必要な提出資料は申請区分と最新の公式案内で確認し、一律の金額や許可結果を保証しません。具体的な提出資料・運用の追加案内は、申請時に再確認してください。
3.申請日によって適用する項目が異なります
2026年10月9日時点の適用時期
永住許可の申請審査と、既に永住者である方の在留資格取消しは別の制度です。永住許可については、申請日によって次の案内を確認してください。
| 永住許可の申請日 | 適用するガイドライン |
|---|---|
| 2026年3月31日まで | 2026年2月24日改定版 |
| 2026年4月1日~2027年3月31日 | 原則2026年2月24日改定版。ただし、所得(第2の4(2))と公共の負担(第2の5(7))は2026年10月1日改定版 |
| 2027年4月1日以降 | 2026年10月1日改定版 |
最終ガイドライン第6では、2026年4月1日以降に申請し、10月1日時点で審査中の案件についても、所得・公共の負担の上記基準を適用するとされています。申請予定の方も、申請時点の入管庁案内を確認してください。年金について「一律に30年間の加入が必須」と説明するものではありません。
年金・金融資産の新基準は原則として2027年4月1日以降の申請から適用されます。2026年4月以降の申請に関する所得・公共の負担の取扱いを、年金・金融資産の新基準へ広げて説明することはできません。
4.未納・免除・猶予を資料で区別します
将来の受給見込みと、これまでの年金保険料の履行状況は別の確認事項です。未納、納付期限後の支払、承認された免除・納付猶予、分納の相談・承認・履行を同じ状態として扱わず、対象月、期限、通知、承認書、納付記録を照合します。
相談しただけで猶予が認められたとは判断できません。正式に受けた措置の内容と履行状況を確認してください。給与から控除されているのに勤務先の納付状況に問題がある場合は、給与明細と加入記録を確認し、年金事務所等への確認や社会保険労務士との連携を検討します。後から支払えば必ず審査上の問題が解消するとも断定できません。
5.取得後の永住取消しは別の制度です
永住申請の審査と、既に永住者である方の取消し制度は別です。取消しの新制度では故意の公租公課不払い等が問題になりますが、未納の事実だけで自動的に取消しが決まるわけではありません。個別事情と是正状況を確認します。
6.公式資料と旧記事の位置付け
本記事は2026年8月時点の政策検討の説明を、10月1日に公表された最終ガイドラインに基づく説明へ更新しました。「30年水準」を報道上の案だけとして案内する旧本文を改めています。