令和8年7月1日から日本入国ビザ手数料が引上げ|COE取得後の費用も解説

Japan Visa Fee / COE / Immigration Practice

令和8年7月1日から日本入国ビザ手数料が引上げ|COE取得後の費用も解説

外務省は、査証手数料を規定している政令の改正により、令和8年7月1日以降に在外公館で受理される査証申請について、一次有効査証を約15,000円、数次有効査証を約30,000円とすることを公表しています。この記事では、COE取得後に実際にどの費用が発生するのか、日本国内の在留資格変更・更新手数料との違いも含めて整理します。

今回のポイント

今回の対象は、海外の日本大使館・総領事館など、在外公館で発給される「査証」、いわゆる日本入国ビザの手数料です。

令和8年7月1日以降に査証申請が在外公館で受理された場合、一次有効査証は約15,000円、数次有効査証は約30,000円とされています。支払いは、原則として査証の発給を受ける日本国大使館又は総領事館の所在地国・地域の通貨で行います。

渡航目的や国籍によって、手数料が不要となる場合や金額が異なる場合があります。また、査証が発給されない場合、査証手数料は必要ありません。ただし、在外公館が承認した代理申請機関を経由する場合は、査証が発給された場合の査証手数料とは別に、代理申請機関の取次手数料がかかることがあります。

一次有効査証:約15,000円 数次有効査証:約30,000円 令和8年7月1日以降受理分 不発給なら査証手数料不要 COE申請自体は手数料なし

今回の対象は「査証/visa」の手数料です

外務省は、査証は日本へ入国するための要件の一つであり、海外の日本大使館・総領事館などで発給されるものと説明しています。査証は、日本到着時や日本滞在中に取得するものではありません。

したがって、今回の手数料引上げは、原則として「海外で日本入国前に行う査証申請」に関係するものです。日本国内で行う在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請、永住許可申請とは手続の場面が異なります。

注意:日常会話では「ビザ更新」「ビザ変更」と言われることがありますが、実務上は、海外で発給される査証と、日本国内で行う在留資格変更・在留期間更新は別の手続です。

COE取得後に発生し得る費用

海外にいる外国人を日本へ呼び寄せる場合、多くのケースでは、まず日本側で在留資格認定証明書、いわゆるCOEを取得します。ただし、COEが交付された時点で日本入国手続がすべて完了するわけではありません。

COE取得後、海外にいる本人が日本大使館・総領事館等で査証申請を行い、査証が発給された後、日本へ入国して上陸審査を受ける流れになります。

段階 費用の有無 主な確認事項
COE申請 出入国在留管理庁に納付する手数料はかかりません。 行政書士報酬、翻訳費、証明書取得費、郵送費などは別途発生することがあります。
COE交付後の査証申請 令和8年7月1日以降受理分は、一次有効査証が約15,000円、数次有効査証が約30,000円です。 通常、就労・長期滞在目的ではCOEを使って在外公館で査証申請を行います。実際の通貨額は申請先の国・地域で確認します。
代理申請機関を利用する場合 査証手数料とは別に、取次手数料がかかる場合があります。 国・地域によって、本人申請、代理人申請、承認済み代理申請機関経由など運用が異なります。
追加資料・翻訳・郵送・渡航準備 ケースにより発生します。 写真、翻訳、認証、郵送、渡航、入国前検査などの費用が必要になる場合があります。
日本到着時の上陸審査 査証手数料とは別の場面です。 査証は上陸許可の要件の一つであり、査証があっても必ず入国できるとは限りません。上陸許可により、日本での在留資格と在留期間が決まります。
実務上は、「COEは無料だから費用は不要」と考えるのではなく、COE取得後の査証申請手数料、代理申請機関の取次手数料、翻訳・郵送・渡航準備費用まで含めて、本人負担か受入企業負担かを事前に整理しておくことが重要です。

COEから日本入国までの流れ

1.日本側でCOE申請 受入企業、親族、学校、行政書士などが、日本側でCOE申請の準備を行います。
2.COE交付 COEが交付されても、海外本人の査証申請は別途必要です。
3.在外公館で査証申請 本人が居住国・地域を管轄する日本大使館・総領事館等で申請します。
4.査証発給 査証が発給された場合に、査証手数料を支払います。不発給の場合、査証手数料は不要です。
5.日本へ入国 空港等で上陸審査を受けます。査証は入国を保証するものではありません。
6.在留資格・在留期間 上陸許可により、日本での在留資格と在留期間が決まります。

日本国内の在留資格変更・更新手数料とは別です

日本国内で在留資格を変更する場合や、在留期間を更新する場合は、出入国在留管理庁に対して申請を行います。これは、海外の日本大使館・総領事館で行う査証申請とは別の手続です。

たとえば、在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請では、許可されるときに日本国内で手数料を納付します。一方、今回の記事で扱う査証手数料は、日本に入国する前に海外で行う査証申請に関する費用です。

令和8年の改正入管法による在留資格変更・在留期間更新・永住許可の手数料上限引上げについては、別記事で整理しています。
入管手数料が大幅値上げへ|在留資格変更・更新・永住許可の手数料案

外国人を雇用する企業が注意すべき点

外国人材を海外から採用する場合、企業側はCOE申請だけでなく、本人が海外で査証申請を行う時期も確認しておく必要があります。特に、入社予定日が決まっている場合、COE交付日、査証申請日、査証発給日、航空券手配、入国日、入社日を一体として管理することが大切です。

  • COE申請の行政書士報酬や実費を誰が負担するか
  • 査証手数料を本人負担とするか、会社負担とするか
  • 代理申請機関の取次手数料がある場合、誰が負担するか
  • 査証申請日が令和8年7月1日前後になる場合、どの金額が適用されるか
  • 入社予定日までに査証発給と入国が間に合うか

家族を日本に呼ぶ場合の注意点

日本にいる外国人の方が配偶者や子どもを呼び寄せる場合、日本人が海外在住の配偶者を呼び寄せる場合なども、COEと査証を分けて確認する必要があります。

家族滞在、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者など、在留資格によって提出資料や審査のポイントは異なります。また、査証申請時には、海外の日本大使館・総領事館ごとに運用や必要書類が異なる場合があります。

家族全員がそれぞれ査証申請を行う場合、査証手数料や代理申請機関の手数料も人数分発生する可能性があります。家族を呼び寄せる場合は、COE申請費用、査証手数料、翻訳・証明書取得費、渡航費をまとめて確認しておくと安心です。

海外から家族・外国人材を日本へ呼びたい方へ

在留資格認定証明書、査証申請、入国後の在留手続は、それぞれ確認すべきポイントが異なります。トミーズリーガルサービス行政書士事務所では、外国人本人、受入企業・親族、提出資料、審査傾向の4つの視点から、申請可能性と必要書類を整理します。

参考情報

本記事は、令和8年6月25日時点の公表情報に基づく一般的な情報提供です。査証手数料は、渡航目的、国籍、申請先の国・地域、代理申請機関の利用有無などにより異なる場合があります。個別案件では、COEの内容、本人の国籍・居住地、在外公館の運用、提出資料、入国予定時期により確認事項が異なります。