在留手数料引上げはどこまで進んだか――高市政権下の入管政策と申請者負担

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Immigration Fees / Policy Update / 2026

在留手数料引上げはどこまで進んだか――高市政権下の入管政策と申請者負担

在留資格の変更・更新、永住許可の手数料引上げを含む入管難民法改正案が、衆院を通過しました。今すぐ全ての手数料が変わるわけではありませんが、外国人本人と企業にとって、費用計画の見直しが必要な段階に入っています。

在留手数料 入管法改正 永住許可 外国人雇用

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本記事は、2026年5月7日時点の情報をもとに、在留手数料引上げの現状、想定される金額、企業・外国人本人への実務上の影響を整理するものです。最終的な金額や適用開始日は、今後の法案成立・政令・運用通知等を確認する必要があります。

現在の位置づけ:法案は衆院通過、最終額はまだ政令待ち

在留手数料の大幅引上げを含む入管難民法改正案は、2026年4月28日に衆院本会議で可決され、参院審議へ進む段階と報じられています。法案では、在留資格変更・在留期間更新などの手数料上限を10万円、永住許可の手数料上限を30万円に引き上げる内容が含まれています。

ただし、これは「上限額」の話です。実際に申請時に支払う金額は、法案成立後、在留期間などに応じて政令で定められる見込みです。したがって、現時点では「方向性はかなり明確になったが、最終確定額は未確定」と整理するのが正確です。

重要: 2026年5月7日時点では、改正後の手数料がすでに適用開始されたわけではありません。現在の申請では、原則として現行手数料を前提に確認する必要があります。
在留申請手数料の負担を計算する手元
在留手数料の引上げは、外国人本人だけでなく、家族・雇用主・支援機関の費用計画にも影響します。

現行手数料と報道されている目安額

現行の主な手数料は、2025年4月1日の改定後、在留資格変更許可・在留期間更新許可が窓口申請6,000円、オンライン申請5,500円、永住許可が10,000円です。

一方、2026年の改正案に関する報道では、在留期間に応じて、3か月以下1万円程度、1年3万円程度、3年6万円程度、5年7万円程度、永住20万円程度という目安が示されています。

手続・在留期間 現行手数料の例 報道されている目安額 実務上の注意点
在留資格変更・更新
3か月以下
窓口6,000円
オンライン5,500円
1万円程度 短期更新が多い在留資格では、更新頻度が負担に直結します。
在留資格変更・更新
1年
窓口6,000円
オンライン5,500円
3万円程度 扶養家族がいる場合、家族全体の費用が大きくなります。
在留資格変更・更新
3年
窓口6,000円
オンライン5,500円
6万円程度 会社負担にするか本人負担にするか、社内ルールの整理が必要です。
在留資格変更・更新
5年
窓口6,000円
オンライン5,500円
7万円程度 5年許可は負担額も大きい一方、更新頻度は下がります。
永住許可 10,000円 20万円程度 家族で永住申請をする場合、費用総額が大きくなります。
注意: 上記の「目安額」は、2026年5月7日時点の報道ベースの情報です。実際の納付額は、法案成立後に政令で定められるまで確定しません。

なぜ手数料引上げが問題になるのか

手数料引上げは、単なる「数千円の値上げ」ではありません。報道されている目安額どおりになれば、在留期間更新や在留資格変更、永住申請の費用構造が大きく変わります。

1.本人負担が重くなる

留学生、家族滞在、短期更新の在留資格、収入が安定しない方には、手数料自体が大きな負担になり得ます。

2.企業の雇用コストが増える

会社が申請費用を負担している場合、外国人雇用の維持費用として予算化が必要になります。

3.更新回数の多い人ほど影響が大きい

1年更新が続く人、家族全員で更新する人、転職に伴う変更申請が必要な人ほど影響を受けます。

在留手続の制度変更について書類を確認する担当者
制度変更時には、本人・勤務先・提出資料・審査傾向の4視点で確認することが重要です。

高市政権下の入管政策として見るポイント

高市政権下では、外国人受入れの拡大と同時に、出入国管理・在留管理の厳格化、費用負担の見直しが進んでいます。手数料引上げは、単独の料金改定ではなく、JESTA、在留カードとマイナンバーカードの一体化、外国人雇用管理の強化などと並ぶ、入管制度全体の再設計の一部として見る必要があります。

実務上は、「手数料が上がるかどうか」だけでなく、申請の質、提出資料の整合性、勤務先の管理体制、納税・社会保険の状況などが、より重要になると考えられます。

外国人本人が今から確認すべきこと

  • 次回更新時期:在留期限と申請可能時期を確認し、費用を早めに準備する。
  • 家族分の費用:配偶者・子どもも同時に更新する場合、人数分の負担を想定する。
  • 永住申請のタイミング:永住許可手数料が大きく上がる可能性を踏まえ、要件確認を早めに行う。
  • オンライン申請の利用可否:現行制度ではオンライン申請の方が安い手続もあるため、対応可能性を確認する。
  • 不許可時のリスク:費用だけでなく、資料不足や説明不足による不許可リスクを避ける。

企業・登録支援機関が確認すべきこと

外国人を雇用する企業では、在留資格更新・変更の費用を本人負担にするのか、会社負担にするのかを明確にしておく必要があります。特に、特定技能、技人国、企業内転勤、家族を帯同する外国人社員などでは、更新時期が重なると費用負担が大きくなる可能性があります。

  • 就業規則・雇用契約・社内規程で、在留手続費用の負担者を確認する。
  • 複数名の外国人社員について、更新時期を一覧化する。
  • 会社都合の配置転換・職務変更に伴う変更申請では、会社負担の合理性を検討する。
  • 登録支援機関として支援している場合、本人への費用説明を早めに行う。
  • 今後の政令・入管庁発表・運用通知を継続確認する。

行政書士実務で注意したい点

手数料が大きく上がると、依頼者は「失敗したくない」という意識をより強く持つようになります。申請取次や書類作成の現場では、単に申請書を作成するだけではなく、申請の見通し、資料の不足、説明すべき事情、勤務先側の協力体制を丁寧に確認する必要があります。

特に、更新期限直前の相談、転職直後の変更申請、永住申請、家族全員の同時申請では、手数料負担と不許可リスクの両方を説明することが重要になります。

まとめ

在留手数料引上げは、単なる行政手数料の改定にとどまりません。外国人本人にとっては生活設計、企業にとっては外国人雇用コスト、支援機関にとっては説明責任に関わる問題です。

現時点では、改正後の最終額や適用開始日は確定していません。しかし、法案が衆院を通過し、参院審議へ進む段階にある以上、早めに更新時期、永住申請の可能性、会社負担の有無、オンライン申請の利用可能性を確認しておくことが現実的な対応です。

在留資格更新・変更・永住申請の準備は早めに

トミーズリーガルサービス行政書士事務所では、在留資格更新、変更許可、永住許可、外国人雇用に関する相談を受けています。制度変更が見込まれる時期は、通常よりも早めの状況整理が重要です。

本記事は2026年5月7日時点の公表情報・報道情報をもとにした一般的な情報提供です。最終的な手数料額、適用開始日、減免制度、経過措置の有無は、今後の法令・政令・入管庁発表を確認する必要があります。個別案件の判断は、在留資格、申請時期、本人状況、勤務先状況により異なります。