? 在留資格が不許可になったら?入管呼び出し→理由説明→「出国準備(特定活動)」への流れと注意点
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入管呼び出し・理由説明・出国準備の特定活動
在留期間更新や在留資格変更の申請が不許可になった場合でも、そこで直ちにすべてが終わるわけではありません。実務上は、入管からの呼び出し、不許可通知と理由説明、そして「出国準備のための特定活動」への変更手続が問題になります。重要なのは、不許可理由、在留期限、30日/31日の違い、指定書の内容を正確に確認することです。
最重要ポイント:不許可後に一番大切なのは、「なぜ不許可になったのか」を正確に把握することです。再申請、帰国後の再来日、別の在留資格の可能性は、不許可理由の中身によって大きく変わります。
典型的な流れ
在留資格の更新・変更申請が不許可になる場合、実務上は次のような流れになることが多くあります。ただし、すべての案件が同じ流れになるわけではなく、申請内容、在留状況、入管側の判断により異なります。
本人に来庁指示があり、指定された日時に出頭します。申請取次者がいる場合でも、本人確認や説明のため本人出頭を求められることがあります。
窓口で不許可の通知を受け、不許可理由の説明を受けます。この聞き取りが、その後の方針判断の中心になります。
状況により、出国準備のための「特定活動」への変更手続が案内されることがあります。期限内の出国準備が基本になります。
出国準備のための「特定活動」とは
「特定活動」は、法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動を行うための在留資格です。その中でも、出国準備のために付与される特定活動は、通常の就労や長期滞在のための在留資格ではなく、原則として日本から出国する準備を行うためのものです。
そのため、単に「特定活動」と書かれているだけで判断するのは危険です。パスポートに貼付されたシール、指定書、在留カードの記載を確認し、どの活動が認められているのか、いつまで在留できるのかを確認する必要があります。
注意:出国準備の特定活動は、再就職活動や就労継続を当然に認めるものではありません。報酬を受ける活動、事業運営、勤務継続ができるかどうかは、指定書の記載と入管の案内を確認する必要があります。
不許可理由を聞くときのチェックリスト
入管での理由説明は、緊張や不安から聞き漏らしが起こりやすい場面です。可能であればメモを取り、曖昧な点はその場で確認しましょう。
- どの要件が問題とされたのか
- 申請書、理由書、契約書、会社資料など、どの資料・記載が問題とされたのか
- 不許可理由が「要件不充足」なのか「立証不足」なのか
- 追加資料や説明により是正できる可能性があるのか
- 出国準備の特定活動が何日付与されるのか
- 在留期限はいつまでか
- 再申請の余地があるのか、あるとして期限内に現実的に準備できるのか
30日と31日の違い
出国準備の特定活動では、実務上、在留期間として30日又は31日が付与されることがあります。この1日の差は、単なる日数の違いではありません。
在留期間の特例は、30日以下の在留期間を決定されている者からの変更・更新申請には適用されません。そのため、30日の場合は、原則として期限内の出国準備を中心に考える必要があります。一方、31日の場合は、個別事情によっては、是正した上で再申請を検討できる余地が問題になることがあります。
| 在留期間 | 実務上の見方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 30日 | 期限内の出国準備を前提に進める場面が多いです。 | 再申請を当然に予定できるものではありません。帰国後の再来日計画を含めた整理が重要です。 |
| 31日 | 不許可理由が是正可能であれば、再申請の可能性を検討する余地があります。 | 31日なら必ず再申請が受理される、許可される、という意味ではありません。個別判断です。 |
※30日/31日の意味は非常に重要ですが、最終的には、不許可理由の中身、現在の在留状況、提出可能な資料、期限内に準備できるかどうかで判断します。
出国準備中にできること・できないこと
航空券手配、住居解約、荷物発送、銀行口座や携帯電話契約の整理、行政手続、帰国後の再申請準備など。
就労、報酬を受ける活動、売上を立てる事業運営、勤務継続などは、原則として慎重な確認が必要です。
パスポート貼付シール、指定書、在留カード、満了日、入管から受けた説明、出国予定日。
企業・雇用主側が注意すべきこと
就労系在留資格の更新・変更が不許可になった場合、本人だけでなく、雇用主側も対応を誤らないことが重要です。出国準備の特定活動に切り替わった後も従前どおり勤務を続けさせることは、大きなリスクになり得ます。
- 不許可後の在留資格と活動範囲を確認する
- 勤務継続が可能かどうかを自己判断しない
- 給与、退職、社会保険、住居、帰国費用等の整理を行う
- 再申請を検討する場合、職務内容・雇用条件・会社資料を再確認する
- 本人に不利益が生じないよう、説明と記録を残す
当事務所のサポート
トミーズリーガルサービス行政書士事務所では、在留資格不許可後の初動整理、入管呼び出し前の確認、理由説明の聞き取りポイント整理、出国準備の特定活動への対応、再申請可能性の検討をサポートしています。
入管で説明された内容をもとに、要件不充足なのか、立証不足なのか、是正可能性を確認します。
状況により、呼び出し時の同席・聞き取り補助を検討します。事前に日時、場所、案件内容の確認が必要です。
31日等で再申請を検討できる場合、又は帰国後の認定証明書交付申請を検討する場合の方針を整理します。
よくある質問
Q1.不許可になったら、すぐに不法残留ですか?
状況によります。申請中の特例期間、呼び出し後の手続、出国準備の特定活動への変更の有無により異なります。自己判断せず、在留期限と入管の案内を確認してください。
Q2.30日なら絶対に再申請できませんか?
実務上は非常に慎重に考える必要があります。30日以下の場合は在留期間の特例の対象外となるため、期限内の出国準備を前提に考える場面が多くなります。ただし、個別事情の確認は必要です。
Q3.31日なら必ず再申請できますか?
いいえ。31日であっても、不許可理由が是正できない場合、資料準備が間に合わない場合、入管が受理・許可相当と判断しない場合は、再申請が現実的でないことがあります。
Q4.出国準備中に働けますか?
原則として、出国準備の特定活動は就労継続のための在留資格ではありません。最終的には指定書の記載、入管からの説明、個別事情を確認してください。
在留資格不許可・出国準備のご相談
不許可後の対応は、期限が短く、判断を誤ると将来の再申請にも影響します。入管から呼び出しを受けた段階、又は不許可理由の説明を受けた直後に、早めにご相談ください。
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