オーバーステイになったら何をすべきか|出頭申告・出国命令・在留特別許可の違い
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出頭申告・出国命令・在留特別許可の違い
在留期限を過ぎて日本に滞在している場合、いわゆるオーバーステイ、不法残留の状態になります。怖くなって放置したり、勤務を続けたり、短期出国で解決しようとしたりすると、将来の再入国や在留申請に大きな影響が出る可能性があります。まずは、在留期限、現在の状況、出国希望か在留希望かを整理し、正しい手続を選ぶことが重要です。
この記事の結論:オーバーステイに気付いたら、まず在留期限、パスポート、在留カード、現在の生活状況、家族関係、出国意思の有無を確認してください。出頭しただけで適法滞在に戻るわけではありませんが、自ら早く対応することは、その後の手続判断で重要になります。
まず絶対に確認すべき3つのポイント
在留カードの満了日、パスポートの証印、申請中の特例期間の有無を確認します。日付の思い違いが非常に危険です。
速やかに出国するのか、日本に残る事情を主張するのかで、取るべき手続が大きく異なります。
短期出国、虚偽説明、無断就労、知人名義の書類作成などは、将来の審査で重大な不利事情になります。
オーバーステイとは
オーバーステイとは、許可された在留期間を過ぎて日本に残っている状態をいいます。在留期限を1日でも過ぎれば、原則として不法残留の問題が生じます。
ただし、在留期限前に適法に更新申請・変更申請をしている場合には、在留期間の特例が関係することがあります。まずは、本当に期限が切れているのか、申請中なのか、特例期間内なのかを確認する必要があります。
注意:オーバーステイの状態で働き続けること、身分関係や職歴を偽ること、知人や会社に頼んで事実と異なる資料を作ることは、状況をさらに悪化させる可能性があります。
最初に整理する資料
入管へ相談・出頭する前、又は専門家に相談する前に、可能な範囲で次の情報を整理してください。すべて揃っていなくても、分かる範囲でメモを作ることが大切です。
- 在留カード表裏の情報
- パスポートの顔写真ページ、上陸許可証印、出入国記録
- 現在の在留期限と、期限を過ぎた日数
- 過去に更新申請・変更申請をしたか
- 日本での住所、同居家族、配偶者、子どもの有無
- 現在の勤務先、仕事内容、収入、社会保険・税金の状況
- 出国する意思があるか、日本での在留を希望する事情があるか
- 犯罪歴、交通違反、過去の退去強制・出国命令歴の有無
出国命令制度とは
出国命令制度は、一定の要件を満たす不法残留者について、身柄を収容しないまま、比較的簡易な手続で日本から出国させる制度です。自ら入管に出頭し、速やかに出国する意思がある場合に検討されます。
出国命令により出国した場合、退去強制の場合と比べて、原則として日本に入国できない期間が短くなる点が大きな特徴です。
| 主な要件 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 自ら出頭 | 速やかに出国する意思をもって、自ら地方出入国在留管理官署に出頭すること | 摘発後では、扱いが変わる可能性があります。 |
| 違反内容 | 不法残留以外の退去強制事由に該当しないこと | 不法就労、虚偽申請、犯罪歴などがある場合は慎重な確認が必要です。 |
| 前歴 | 過去に退去強制されたこと、又は出国命令で出国したことがないこと | 初回かどうかが重要です。 |
| 出国確実性 | 速やかに日本から出国することが確実と見込まれること | 航空券、帰国先、出国予定、費用の準備が問題になります。 |
※実際に出国命令制度の対象になるかどうかは、入管が個別事情を確認して判断します。自己判断で「自分は必ず対象」と考えないでください。
在留特別許可を希望する場合
日本人配偶者、永住者配偶者、日本で生まれ育つ子ども、長期の生活実態、人道上の事情などがある場合、退去強制手続の中で在留特別許可が問題になることがあります。
ただし、在留特別許可は当然に認められる権利ではありません。日本での在留を希望する理由、家族関係、素行、入国・在留の経緯、生活状況、違反内容などを総合的に見て判断されます。
重要:出国命令で速やかに帰国する方向と、在留特別許可を希望して退去強制手続の中で事情を主張する方向は、手続の考え方が異なります。入管に行く前に、自分がどちらの方針を希望するのか整理することが大切です。
やってはいけないこと
発覚を恐れて放置すると、摘発、収容、退去強制、再入国制限などのリスクが高まります。
オーバーステイ状態での就労は、本人だけでなく雇用主側にも重大なリスクを生じさせます。
虚偽の婚姻、虚偽の雇用、虚偽の住所、虚偽の理由書は、将来の申請にも深刻な影響を与えます。
企業・雇用主が注意すべきこと
従業員がオーバーステイ状態になっている可能性がある場合、企業は本人任せにせず、直ちに在留カード、在留期限、就労可否を確認する必要があります。
- 在留カードの有効期間を確認する
- 在留資格と職務内容が合っているか確認する
- 在留期限を過ぎている場合、就労を継続させない
- 本人に虚偽説明や虚偽資料の作成を求めない
- 退職、給与、社会保険、住居、帰国費用等の整理を行う
- 社内の在留期限管理体制を見直す
当事務所のサポート
トミーズリーガルサービス行政書士事務所では、オーバーステイに気付いた後の初期整理、出頭前の資料確認、出国命令制度の基本整理、在留特別許可を希望する場合の事情整理、企業側の在留管理見直しについてご相談を承っています。
- 在留期限・在留カード・パスポート記録の確認
- 出国希望か在留希望かの方針整理
- 入管へ出頭する前の確認事項整理
- 家族関係、生活実態、勤務状況、税・社会保険資料の確認
- 企業側の雇用管理・在留期限管理の見直し
- 必要に応じた弁護士等との連携検討
よくある質問
Q1.1日でも期限を過ぎたらオーバーステイですか?
原則として、在留期限を過ぎて日本に残っていれば不法残留の問題が生じます。ただし、期限前に適法な更新・変更申請をしている場合は、特例期間の有無を確認する必要があります。
Q2.入管に出頭すれば、その日から合法になりますか?
いいえ。出頭しただけで在留資格が復活するわけではありません。出頭後は、出国命令制度、退去強制手続、在留特別許可などの問題として扱われます。
Q3.出国命令で帰国すれば、また日本に来られますか?
出国命令で出国した場合、原則として上陸拒否期間は1年とされています。ただし、1年経過後に必ず入国できるという意味ではなく、その後の査証申請・上陸審査では過去の違反歴も確認されます。
Q4.日本人と結婚していれば必ず在留特別許可になりますか?
必ず許可されるわけではありません。婚姻の実体、同居、生活状況、違反内容、入国・在留の経緯、素行などが総合的に確認されます。
オーバーステイ・出頭前相談
オーバーステイの問題は、時間が経つほど選択肢が狭くなることがあります。まずは、在留カード、パスポート、在留期限、家族関係、出国希望の有無を整理した上でご相談ください。
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